インテル社はパソコンの頭脳ともいうべきCPU(中央演算装置)を支配している会社です。パソコンの代表的なOSであるウィンドウズとインテル社を合成した「ウインテル」がパソコンを支配していると言われるように、また「インテル・インサイド」の広告でも知られるように、インテルのCPUは世界中のパソコンに搭載されています。なお、最近ではAMD社のCPUも伸びていますが、まだまだ圧倒的な力の差があります。インテル社は、半導体の歴史の頂点に位置する会社とも言えます。トランジスタを発明したことで名高いショックレー半導体研究所、そこからスピンアウトした8人の科学者が作ったフェアチャイルド・セミコンダクター社で発明されたIC、さらにそこにいた技術者であるロバート・ノイスとゴードン・ムーアの2人が1968年に、ベンチャー・キャピタリストからの資金提供を受けて創業した会社がインテルです。この会社は優秀な技術者を集めるために、ストック・オプションを与えたことでも有名で、社員の待遇も平等を重んじるなど革新的な経営を行いました。CPUの開発は、日本の電卓会社から、電卓の頭脳となる回路の製造を依頼されたことを契機に、7ミリ×19ミリのチップの中に2、300個の素子を組み込んだ4ビットのCPUの開発に成功、「チップに乗ったコンピュータ」と評されました。その後、次々と高性能なCPUを開発してきました。現在では、32ビットで周波数速度1GHzを超えるものも登場しており、この10〜100倍程度の速度を出すCPUの登場も間もないとみられています。
既存の代表的なデータ通信は、電話局の集合として、通信網を使ってできていますが、この場合送られたデータが次々と交換機を通っていくために、途中でエラーが起こったりノイズが乗ったりして、データが壊れることがあるかもしれません。途中でデータが壊れたときには、何をしなければいけないか。単純化していえば、ホスト・コンピュータの手前の電話局にデータが着かなかったならば、送り出し側の電話局は、こっそりとデータをもう一度運ぶわけです。こうして、あたかも何事もなかったかのように、ホスト・コンピュータ側にデータを送る。逆方向も同じです。つまり、起こったエラーをカバーして、まるでエラーが起こらなかったようにしている。実際には何回か送り直したとしても、両側からは、一本のパイプをスムーズにデータが流れたように見えてはじめて、データ通信網だと言うことができたわけです。
なにかと評判のファイル交換ソフト「Winny(ウィニー)」も、サーバーを介さない、パソコン同士(個人同士)のつながり合いという点では、「インターネットの正統」である。繰り返しになるが、200世紀の工業型社会が作りっぱなし、売りっぱなし、配信(放送)・しっぱなしであったのに対して、世界中(の個人や組織)がゆるやかにつながった巨大なデータベースであると考えていいインターネットは、個人と個人とが付加価値を作り出し、交換し合う社会である。言葉を換えれば知識の社会、あるいはいまの流行の呼び方では「集合知」型社会の具現化であるとも言える。中でも「交換し合う」は、インターネットのデータベースとしてのよさが存分に発揮される分野である。卑近な例には、ヤフー・オークションのような個人同士の「物々交換」もあるが、ほかにも広告、マーケティング活動などにおいても一定の成果を得ており、この点が、作りっぱなし、売りっぱなし、配信(放送)しっぱなしだった20世紀と大きく異なっている。先の「製品・情報提供者と、消費者・ユーザーの関係の大きな変化」を、20世紀型からインターネッ卜型への変化と読み解くこともできるだろう。